鳥取県議会 令和3年9月補正予算等に向けた提言

令和3年度9月補正予算等に向けた提言について

令和3年度9月補正予算等に向けた提言及び今後の県政推進に必要な事項について、 下記のとおり提言いたします。

少子高齢化や都市部への人口流出に伴う後継者不足等により、 中山間地域では営農の継続が困難になっています。 特に水田の維持は深刻な問題で、 谷あいの水田では耕作放棄地が増えており、 少なくなった耕作者による大変な御労苦 のおかげで、 田畑へ続く水路が何とか維持されています。

こうした中、 近年の台風や今年7月の豪雨災害でも土砂崩れが発生し、 水路閉塞等の被害が発生しました。 こうなると地元集落だけでは復旧できず、 市町村等が実施する災害復旧工事に頼らざるを得なくなりますが、 工事の規模によ っては地元集落にも受益者として負担が求められ、 その負担が重くのしかかっているのが実情です。

また、 令和元年台風第1 9号による豪雨災害では、 倉吉市椋波集落で土砂崩れが発生し、 唯一の市道が通行不能となるだけでなく、 電柱も倒壊しました。同集落は携帯電話の不感地区でもあったため、 被災していることさえも倉吉市役所になかなか通報できない状況が続くこととなりました。

現在では、 関係機関の御尽力のおかげもあり、 同集落での電波の状況は改善されています。 しかし、 倉吉市には、 般若集落のように携帯電話の不感地区のままとなっている集落が依然として残っています。 災害が発生するたび住民から不安の声が上がっており、 こうした状況の改善について要望を強く受けているところです。

ついては、 中山間地域が抱える以上のような課題を解決していくため、 以下の2項目について提言いたします。

1. 災害復旧工事の実施にあたっては、 県から十分な支援を実施していただ<など、 地元集落による負担や個人負担を発生させないよう、 施策の御検討をお願いします。

2. 携帯電話の電波の状況に関し、 被災時における安定した通信手段の確保のためにも、 携帯電話の不感地区解消に向けた取組について、 更なる推進をお願いします。